(インタビュー)
Q. 居合を始めたきっかけ、年齢などについて聞かせて下さい。
(錬士七段、50代男性剣士)
A. なぜ居合に興味を持ったかの契機は、日々仕事に追われる生活を送っている中、40才を過ぎた頃ふと自分のための時間が持てていないことに気づかされ、何か仕事とは全く違う世界に身を置きたい、という欲求が湧いてきたところから始まっています。
何かしなければ、と漠然と考えていたところ、たまたま日本刀についてのTV番組を見ていて、日本刀の鍛錬場面を目にし、“鉄の塊”から“美しい日本刀”ができるまでの工程の複雑さ、そこに至るまでの先人たちの連綿とした創意工夫の歴史、素直に、凄い!と感じて見入ってしまい、これは世界に類のない文化だ、とその時は、感動した記憶があります。
そして、その同じ番組の一場面に、居合の稽古風景が映し出され、また、“このような重いものを、どうやって扱うのだろう”と、興味がわき始めました。
また、時代劇、時代小説でも必ず出てくる、武器である日本刀が、精神性と表裏一体のように、”魂”と呼ばれるものであることの不思議さも感じていたこともあり、やはり実際に扱ってみないとわからないな、と実際に刀を扱え体験できる場所を探していたところ、縁があって現在の大宮支部村田師範を紹介され、稽古場面を見学に行き、流派の概略や、室町時代からの歴史のある古流居合であることを知り、入門を決めました。
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